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なんで奄美群島にはよく雨が降るの?【奄美ふしぎ発見!】

南国ってよく晴れてるイメージありませんか?実は奄美群島は、年間降水量がかなり多い地域なんです。「湿潤な亜熱帯照葉樹林」と言われる奄美は豊かな森林生態系を形成しており、これが生物多様性➡世界自然遺産登録の鍵にもなっています。今回はなぜ奄美群島に雨がよく降るのかをわかりやすく解説します。

この内容は、鹿児島大学 奄美教育プログラムで受講した「奄美の環境文化の基礎/先生:奄美市奄美博物館館長 高梨修さん」の授業を参考に執筆しています。

受講中のプログラム

目次

奄美群島は北緯28度線上にある

引用:鹿児島”しま”のサポーター

徳之島と、奄美大島南部にある与路島(よろじま)・請島(うけじま)の間にあるのが、北緯28度線です。

ひらめきなちゃれ

緯度=地球を横断した線。縦は経度。

世界の降水量と、北緯28度線

この地図は、世界の降水量分布を示しています。

引用:大阪教育大学

赤いほど雨が降らず、青いほど降水量が多い場所。
奄美群島から横に視線を移してみると、ほとんどの地域が赤くなってるのがわかります。

ガリべんなちゃれ

エジプトらへんとか真っ赤!
砂漠のイメージあるもんね〜

この赤いところは「中緯度乾燥帯」。なのに奄美群島は「湿潤な亜熱帯」。なんでだろ?

どんな国が通ってるか見てみよ!

なんで奄美群島は降水量が多いの?

実は鹿児島県って、日本の都道府県のなかで年間降水量が第2位なんです。

あかるいなちゃれ

1位は高知県だよ

他国の北緯28度線のエリアには、全くと言っていいほど雨が降らないのに、なぜ鹿児島県や奄美群島にはこんなに雨が降るんでしょう?理由はこの2つにありました。

①雨のもと(黒潮)+②降雨スイッチ(モンスーン)=湿潤な亜熱帯

理由① 雨のもと(黒潮)

白黒の地図には黒潮の流れが記載されています。対するカラーの地図は日本周辺海域の降水量の平均分布図。赤いほど降水量が多くなっています。

黒潮が流れているところ=海水温が温かいところ=降水量が多いところ

黒潮は日本の南から奄美群島の近くを通り、千葉県の房総半島まで辺り届く暖流。
南からやってくるので、水温が高いんです。

ひらめきなちゃれ

ちなみに黒潮は、栄養素であるプランクトンが少ないんです。だから黒潮が流れる地域の海は、透明度が高いんだね〜!
黒潮っていう名前は、透明度が高いから海に太陽光が吸収されて、海が青く黒く見えるのが由来なんだって!

海水温が高い➡上昇気流が発生➡水蒸気が上空へ➡水蒸気が冷えて雲に重さに耐えられず降雨

うとうとなちゃれ

「雨のもと」が奄美上空にず~っとあるようなもんだ。雲が多いから年間の日照時間も、沖縄よりは短め。

気温が1度上がるごとに、水蒸気量が7%ずつ増加するんだとか。地球温暖化が進んでいるといわれている昨今、豪雨が多いのも納得ですね…。海水温は、いちど上昇するとなかなか下がりにくいので、さらなる大雨のリスクは将来的にも危惧されています。

参考にしました

理由② 降雨スイッチ(モンスーン)

モンスーンとは、季節風のこと。(ざっくり)

奄美に吹くモンスーンと、雨
  • 梅雨:冷たい北風と、暖かく湿った南風がぶつかる→梅雨前線で降雨
  • 夏:南からの暖かい風→台風で降雨
  • 冬:北からの冷たい風→湿った空気とぶつかって降雨
ぺろりんなちゃれ

モンスーンが、湿った空気を雨に変換するスイッチになってるんだね

沖縄も同じ亜熱帯海洋性気候ですが、梅雨が少し短く、台風+前線の影響が少なく、冬場にあまり雨が降らないことから、奄美よりは降水量が少ないのです。

あまみっけ
ガリべんなちゃれ

今回も 鹿児島大学 奄美教育プログラム で勉強した内容が面白かったのでシェアしました。いや~ほんと大人になってから自分の興味あることをその道のプロから学ばせてもらえるのって楽しすぎる。
内容はまだ学びが浅いので…もし違ってる点があったらおしえてください…(でも面白かったから先走ってシェアしちゃった。)

前回の授業で学んだこと

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