【第6回】コロナ後に世界遺産登録の経済効果はある？【ざっくり知っとこ】

世界遺産登録から1か月…

2021年7月26日、徳之島は「奄美・琉球」の一部として世界自然遺産に登録されました。

2021年8月は全国的に緊急事態宣言に追われたり、オリンピックもあり、徳之島でクラスターが発生し…登録直後の1か月としてはなかなか波乱万丈だったように思います。

奄美・世界遺産登録１カ月　観光客増の期待にコロナが影　奄美大島 予約解約の動き　徳之島 クラスター直撃

今後、世界遺産登録による経済効果はどの程度あるのでしょうか？今回は「Googleトレンド」というツールで検索動向を分析し、予測を立ててみました。

Googleトレンドとは

「Googleトレンド」とはキーワードやトピックの検索回数トレンドを確認できるツールのことです。世の中が何に対して興味関心を持っているのか、時流や季節変動はあるのかなどのヒントが得られます。

例えばこんなことがわかる

リアルタイム更新！検索トレンド

遊んでみる？

「徳之島」はどれくらい検索されてるの？

Googleトレンドで「徳之島」「世界遺産」「奄美」の3つのキーワードを比較してみました。

• 2020/8/30～2020/8/29までの、1年間の検索動向
• もっとも検索されている回数を100としたときの割合

左下の棒グラフを見ると、「世界遺産」よりも「奄美」のほうが平均検索回数が多いことがわかります。ちょっと意外でした。

ちなみに「沖縄」というキーワードを追加すると…

徳之島は世界遺産になって注目度が上がった？

3つのキーワードの比較に戻りまして…

「徳之島」の検索回数が増えているタイミングに起きていることと、世界遺産関連の出来事を照らし合わせてみましょう。

2004年以降の注目度動向

ここまでは直近1年間の動向を見てきましたが、ここからはデータが取得できる最も古いタイミングである2004年からの動向を見てみます。

2004年以降で「徳之島」が最も注目されたタイミングは？

2004年以降で、「徳之島」に最も注目が集まったのは2010年4月。【徳之島への普天間基地移設反対】のための大規模集会が全国ニュースで取り上げられていたころでした。

全体的な検索回数は若干右肩上がりになってはいるものの、これは世界全体の検索回数も右肩上がりしているからだと思われます。

「奄美」はLCCが飛んでから右肩上がり

2004年移行奄美が最も注目されたのは、2010年10月に起きた記録的な豪雨のときでした。

奄美にLCCが飛び始めた2016年9月以降、検索動向は右肩上がり。やはり交通の便がよくなると来島したい人が増える感じがしますね。

「世界遺産」は2015年以降右肩下がり

「世界遺産」はコロナ前からあきらかに右肩下がりですね…注目度の高い世界遺産が登録された瞬間は検索回数が跳ね上がるんですが、それも2015年に軍艦島などが登録された頃が最後。2016年に世界文化遺産に登録された沖ノ島以降は伸び悩んでいます。

徳之島は世界遺産登録による観光客の急増はなさそう

検索動向を見る限り、徳之島は世界遺産登録による観光などの経済効果はあまり見込めない可能性が高いのでは？という結論に至りました。

もちろん検索動向だけが指標じゃないし、奄美のように交通の便がいきなり良くなることがあれば、注目度は増すかもしれません。でも薄利多売になって島が疲弊しちゃう気がするので、個人的にはLCCは飛ばないでほしいです…

噂レベルですが…観光客の受け入れのために、島内にあたらしい施設をつくる話もいくつか聞きます。もしかしたら、増えもしない観光客のために、使われない施設にお金をかけて、無駄に自然を破壊することになりかねないかも。

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観光どころじゃなくなる？